ギリシャ神話に登場する、最高神ゼウスが、プロメテウスによって火を得た人間に罰を与えるために、鍛冶の神ヘーパイストスよって生み出された人間の女性、パンドーラによって開かれた箱、あるいは甕からはなたれた、数多の災厄の後に残ったとされる希望の象徴。
古典ギリシャ語のエルピスは、「予兆」とも「期待」とも「希望」とも訳され得る。
英語圏ではエルピスは「Hope」(希望)と呼ばれている。
「エルピス」を「希望」とする説では、数多くの災厄が出てきたが、最後に希望が出て来たので人間は絶望しないで生きる事が出来るとされている。
「実際の幸福は逃げ去ったが、いつかは幸福が手に入るという希望が残っている」と解釈することができ、希望が甕の外に出ず、中に閉じ込められたままでは機能しないのではないかという点に関しては、「希望が人間の手元に残った」という解釈が一般的であるとのこと。
また、甕に災厄が詰まっていたことから、「エルピス」も悪いものだとする解釈もある。
災厄は辛いものだが、それが襲い来ることを予め知るのは最も辛いことだとして、エルピスを「予知、悪いことの予期」と解するのである。
ただし、「エルピス」という言葉は善いものを予期する際に使われることの方が多い。


