東方の預言者集団と称されるが、その全容は西の巫女クバネティスと異なり、全くの情報が公開されていない。
暁の預言者は、人々に希望の未来を示すクバネティスとは対照的に、破滅へ至る行き止まりを幻視し、それを警告する者です。
絶望を宣告するのではなく、破滅の道を発見して、そこから人々を迂回させることが本来の使命です。
「対の影」の選抜
しかし、その能力は当主自身をも蝕みます。
誰もが幸福を語る場で破滅を見て、祝福の声の中で終わりの足音を聞き続ければ、やがて「いま、ここにある現実」よりも、まだ起きていない破局の方が鮮明になってしまう。
そのため、暁の当主には古来より「対の影」が置かれます。
選定には、古来の卜占が用いられます。
卜占は代々の秘匿とされているが、一説には亀卜(きぼく)ではないかと言われています。
亀卜は主に亀の腹側の甲羅(腹甲)を使います。
甲羅の裏面に事前の細工(溝や穴)を施し、そこに熱した青銅の棒や、特定の木(波波迦木/ウワミズザクラなど)を燃やして作った「焼き箸(炭化させた棒)」を押し当てます。
熱によって表面に「ト」の字に似たひび割れが走り、その方向や形で神意を読み解きます。
その亀卜によって、あらかじめ確保されていた未成年の乙女の中から、当主と同年齢の者が「対の影」として選抜される。
その確保の方法は非合法とも噂され、選抜された少女には、暁の当主を護衛・補佐し、その幻視を記録して現実へつなぎ止めるための、あらゆる教育が叩き込まれます。


